コーヒーを飲む人は死亡率が低い
コーヒーは健康によいか?
医学的にはほぼ結論が出ており、「Yes」です。
米国において約40万人のコーヒー摂取量とその後の死亡率を調べた研究
結果は、「コーヒーを飲む人は死亡率が低い」でした。
また、1日1杯よりも2~3杯、2~3杯よりも4~5杯飲む人の方が死亡率は低かったのです。
Association of Coffee Drinking with Total and Cause-Specific Mortality
(コーヒー摂取と全てのまたは特定の死因別死亡率の関連)
(N Engl J Med 2012; 366: 1891-1904)
(↑N Engl J MedはNew England Journal of Medicineで、世界で最も格が高い臨床系医学雑誌の一つです。この雑誌に掲載される=信頼性がかなり高い研究結果といえます。)
その後、日本人約9万人で行われた同様の研究においても、「コーヒーを飲む人ほど死亡率が低い」という結果でした。
特に、1日3~4杯飲む人は、ほとんど飲まない人に比べ、死亡リスクが24%も低かったのです。
Association of coffee intake with total and cause-specific mortality in a Japanese population: the Japan Public Health Center-based Prospective Study.
(Am J Clin Nutr. 2015; 101: 1029-37)
※ちなみに、喫煙はそれのみで、死亡率をものすごく上昇させます。
喫煙している人は、健康のためにはまず禁煙です(>_<)
これらの研究においても、喫煙など死亡率に大きな影響を与える因子は統計的に調整をされています。
死因別にみると、残念ながらどちらの研究においても、がんによる死亡リスクはコーヒーの有無で変わりませんでした。
しかし、心臓病、脳卒中、呼吸器疾患、感染症などの死亡リスクは、コーヒー摂取群で低い結果となりました。
また、カフェインレスコーヒーでも同様に、死亡リスクが低いという結果のようです。
よって、コーヒー摂取群で死亡率が高いのは、カフェインの影響ではないようです。
コーヒーは1000種類以上の化合物を含んでいるとされますが、その中のひとつが抗酸化物質。
ポリフェノールが含まれる飲み物といえば、赤ワイン、緑茶が有名ですが、コーヒーにも含まれます。
抗酸化物質は、動脈硬化やがんに対して予防的に働くとされるので、このポリフェノールがコーヒー摂取群で死亡率が低くなる一因と考えられます。
最後に、心臓や血管の病気など、カフェイン過剰摂取に注意が必要な方もいますので、それらの持病をお持ちの方は主治医にご相談ください。
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